kaeguriの日記

2歳になる娘と猫1匹との暮らしです。プロフィール画像は奥さんがお風呂に描いた娘の似顔絵。

アメリカよ!あめりかよ!

先週は1週間出張先のLas Vegasで、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各国から集まった数千人の同僚と一緒に、セッションやグループワークに参加しました。私が外資系企業を経験するのは今の会社で2社目となりますが、このようなイベントに参加したのは今回が初めてです。

 

ジェネラルセッションの冒頭では、Dream、Believeといったキーワードを含んだ文が引用されて気分を盛り上げます。(こういうイベントって少し宗教的なところがあるように思います。)

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So many of our dreams at first seem impossible, then they seem improbable, and then, when we summon the will, they soon become inevitable.  - Christopher Reeve

 

グループワークのファシリテーターはスウェーデンの方で、メンバーにはイギリス、アメリカの方がいました。セッションの合間には以前別の場所で一緒になった韓国の方と再会したり、自分と同じグローバルパートナーを担当する今までメールのやり取りしかなかったシンガポールの方と直接情報交換したり、密度の濃い1週間を過ごすことができました。

 

私はギャンブルもショッピングも全く興味がありませんので、Las Vegasという街に愛着は持てませんでしたが、最終日に街を歩いていて、ふと大きな影響を受けた1冊の本を思い出しました。中学生の時にぼろぼろになるまで読んだ本で、今も手元にあります。

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著者がアメリカ留学した1960年代のアメリカを、自身の体験を軸に書いた物で、アメリカに渡って、ロスアンゼルスから大学のあるペンシルバニアまでヒッチハイクして行く途中にLas Vegasに立ち寄っています。「ヴェガスは町中がカジノといった感じだ」とありますが、今も昔も変わっていないようです。

 

本の中で、日本での困難な環境から、自分の力(と周囲の力)で道を切り開いていくところは、限りなく清々しいです。著者はスカラシップを取って単身アメリカの大学に渡り、アメリカの社会にとけ込み、日本人として充実した学生生活を送ります。アメリカでのエピソードは、隅から隅までピカピカに輝いて、夢と希望に満ちあふれています。

 

私は1950〜60年代のアメリカに強い憧れを持っています。政治の世界ではケネディ、女優のマリリンモンロー、音楽ではビートルズ(イギリスですが)、ビーチボーイズ、マイルスデイビス等々、今でも大好きで、繰り返し読んだり聴いたりする物は、かなりの部分がこの時代に集中しています。そういう感覚の根っこの1つにはこの本があります。

 

今振り返ってみて、人生の岐路で何かを選択するときにも、どこかこの本の影響があったように思います。アメリカから帰ってきて、久しぶりに読み返してみてそう感じました。そして、生きることが辛く苦しかった中学生の時に、大きな支えになる本に出会えたことは、本当に幸運でした。

 

アメリカよ!あめりかよ! (集英社文庫)

アメリカよ!あめりかよ! (集英社文庫)