kaeguriの日記

2歳になる娘と猫1匹との暮らしです。プロフィール画像は奥さんがお風呂に描いた娘の似顔絵。

本棚

以前、リビングのとなりの部屋に本棚を作りました。 

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ホームセンターで安価なSPF材(輸入針葉樹材)を買ってきて、木工用ボンドとネジで止めていきます。木のカットはホームセンターのサービスを利用します。

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横につないでいきます。一見平らな板ですが、反りがかなり入っていますので扱いにくい。本のサイズを考えて、棚の高さは適切なバランスになるようにしました。

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興味津々。。

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右側の棚は、ホームセンターに適切な長さのSPF材がなくなってしまったので、少し価格の高い集積材で作成しています。集積材は木の反りが全くといっていいほどありませんので、組み立てが容易です。

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ちょっと工夫したところ。こういう加工はホームセンターでやってくれないので、反りのあるノコギリを使用してカットしました。

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作ってから4年くらいたちますが、大きなゆがみもなく今のところ問題なく使用できています。後でペンキを塗ろうと思っていたのですが、本を入れたらめんどうになってしまい無塗装で使用しています。最近、下の棚には子供向けの本が増えてきました。

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電子書籍にしてしまえば、タブレット1台に簡単に収まってしまうでしょう。ただ、特に絵本などは、サイズや手触りもいろいろで、やはりこれからも紙の方がずっと良いと思うのです。本を手に取って、椅子に座るとあっという間に時間が過ぎてしまうのでした。

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幾島のきた日

幾島(いくしま)が我が家に来たのは、2008年9月のことでした。

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名前は、当時放送していた大河ドラマ、「篤姫」の教育係で、松坂慶子さんが演じていた幾島に由来します。座ったときのたたずまいに、どこか幾島を感じさせるところがありました。

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 性格は穏やかですが、筋の通らないことがあると強力な猫パンチが飛んできます。今も昔も変わりません。。「幾島はどこじゃ!」「はい、姫様」

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4年の歳月を経て、娘の教育係としてすっかり貫禄の出た幾島です。

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森と湖の国フィンランドデザイン

東京ミッドタウンのお客様先で打ち合せが終わった後、サントリー美術館で行われている「森と湖の国フィンランドデザイン」の広告が目に入り、18:00の閉館30分前に駆け込みました。

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18世紀後半から現代にかけての、フィンランド、ガラス製品の展示が主となっており、カイ・フランク、タピオ・ヴィルッカラ、ティモ・サルパネヴァ、オイヴァ・トイッカといったデザイナーが、ヌータヤルヴィ、イッタラで手がけた作品を見ることが出来ます。私は、力を持ったデザイナーと優れた職人、そして企業が協調して制作に取り組んでいた時代、1950-60年周辺のものを特に素晴らしいと感じました。

 

この年代のものは、まだ手の届く価格で手に入れることができて、かつ日常生活の中で使用することが出来るという点も嬉しいです(展覧会向けではなく一般向けに制作されたものですが)。現行のイッタラ製品もそうですし、カイ・フランクがヌータヤルヴィで手がけたプリズマシリーズは、厚みがあり安定感のある愛らしいフォルムで我が家の食卓でも活躍しています。

 

図録にある解説やインタビューもとても良い物です。「風土から生み出される造形は自然と深く結びついており、芯の強いフォルムをもちながら、繊細なラインが際立っている。」のです。強くて繊細、シャープで暖かい、といったように、一見背反する要素が調和して存在するのが面白い。自然そのもののように様々な顔を持っています。

 

図録のインタビューの中でオイヴァ・トイッカが話していたことは印象的でした。「僕は日本人ほど、身のまわりの生活用品に興味がある国民はそういないと思う。日本では一般市民が、日常使いの器でも道具でも、ひとつひとつ丹念に選び取って、生活に取り入れている。・・・さまざまな用の美をミックスして、その取り合わせを楽しんでいる。」として当時、日本の文化(民藝運動?)から大きな影響を受けたことを語っています。

 

オイヴァは、「さりげなさ」を日本人と共通する感覚としてあげています。また作品にあったとされる「ちょっとした遊び心」(これは民藝に欠けている要素かもしれません)というのは、無駄な物を削ぎ落したシンプルなデザインの中に感じられる暖かさにつながるものではないかと思いました。北欧の製品というのは使用していて暖かく楽しい気持ちにさせるものが多いのです。

 

この「遊び心」というのは、決してよけいな装飾を加えたり、不必要に形を歪めたり、といったものではありません。もっと真っ直ぐなもので、それはどこか「子供の目線」につながるものではないかと思います。娘を見ていると限られた経験の中、限られた言葉を駆使して感じたことを表現しようとするので、本質をついたような印象に残る発言をすることがあります。よけいなものを排除した美しいデザインの中には、そんな子供の目線を感じます。

 

張りつめた素敵な空気を持った会場です。展示を通してガラス製品というのは、光の生み出す作品であるということが実によくわかりました。展示の仕方、おそらく照明が大きく影響していると思うのですが、ガラス製品の持つ美しさが際立っています。あまりに素晴らしかったので次の日は、私が娘を保育園に迎えにいくことになり、妻が仕事の後に感動することになったのでした。

 

東京ミッドタウンのサントリー美術館での展示は1月20日まで、今後は大阪市立東洋陶磁美術館(2013年4月20日-7月28日)、北海道立近代美術館(2013年10月1日-11月24日)と巡回します。

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