ニコ・ピロスマニ
今の家に引っ越した時、リビングの壁にピクチャーレールという絵を掛けることのできるレールがついていたこともあり、絵を飾りたいと思いました。素朴な動物の絵、できれば絵本に出てくるような絵がいいなと考えていた時に、ちょうどNHKの日曜美術館で見たのがこの、ニコ・ピロスマニでした。2009年のことだったと思います。
ピロスマニはグルジアの画家で、1918年に亡くなるまでに放浪をしながら貧困の中、酒場などでパンとワインと引き換えに絵を描いたと言われています。当時ちょうど埼玉県立近代美術館で企画展が行われていて見に行ってきたところ、素朴でありながら生命力を感じさせる絵が印象的でした。今でも朝起きて、気が重いときなどにこの絵を見つめるとほっとすることがあります。
シカは周りを光で覆われています。その光は外側から照らされたものではなく、命そのものが輝いているような、そんな内からにじみでる光です。素朴な絵の中には、生命の輝きがあります。
美しいとか美しくないとか、そういうところを超えた、根にあるところを捉えることの出来る画家だったのではないかと感じます。いつか、グルジアにいって、ピロスマニの生きた世界を見て来たいと思っています。
- 作者: ニコピロスマニ,Niko Pirosmani
- 出版社/メーカー: 文遊社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 大型本
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